※補足
テレビアニメ50話放送前に喋った内容で、解説や考察ではないです。
また漫画版15話を交えた内容になります。
ベイブレードXも早いことで2年目に突入しようとしてる中、
絵面のインパクトも相まって作中とは別ベクトルでネットを盛り上げてる龍宮クロムくんに対して目につく反応と私の解釈が悉く合わないので私はこういう風に見えるけどなっていう話しを残しておきます。
ドンブラザーズの雉野然りギーツの景和然り、なんか毎年誰かしらに同じようなこと言ってる気がするな……。
仮面Yになってたり、写真ばら撒かれた真っ暗な部屋で画面を見つめてたり、イマジナリーエクスを召喚してたらそりゃ怖いのはわかるんですけど、本編見てるとなるべくしてなってるなと概ね納得できるんですよ。
43話「あの日のペンドラゴン」での回想を見ると、
クロムくんって過程よりも結果重視で他者からの評価を原動力にしてるタイプのブレーダーだなって印象になった。
まずXタワーの頂上って“プロ”の世界におけるトップであって、ただ
ベイブレードが強いだけの証明じゃないんですよね。
それを彼は
「一緒に頂上を目指そう」って言ってくる仲間がいるわけでも、マルチちゃんみたいに倒したい相手がいるわけでもないのにひとりで掴みに行こうとしてた。
チームメンバーもプロ活動に当たって必要だから用意してもらう形だけのものって認識だったから恐らくあまり関心がない。
それがまかり通るだけの才能が彼には元々あったんです。
もちろんベイが好き、楽しいって気持ちも持ってるとは思うけど、彼の場合それらは後からついてくるものであって、ベイをやる理由にはあまり含まれてないんじゃないかな。
恐らく自分と相性が良いからベイブレードをしてる。
そうすると評価されて楽しいからまた頑張れる、頑張った分強くなるから更に上に上がれるを繰り返してきた典型的な努力型の天才。
本来ならそこに失敗や挫折があるはずなのに、持ち前の才能でその過程をすっ飛ばしてるせいで彼は評価されてないと自分の価値が見出せないんですよ。
上手い例えじゃないけど、
ロッククライミングで低い位置で失敗したことないままどんどんどんどん高いところまで来ちゃった人。
ここで落ちたら最悪死ぬぞくらいの高さまで上がったタイミングで黒須エクスが現れたんですね。こわい!
であれよあれよと圧倒的な力量差でわからせられちゃうんですけど、あの瞬間クロムくんの掴んでた石はクライミングウォールからバコッて外れちゃったんです。
失敗したことないから体勢の持ち直し方もわからないので「オレがやってきたことはなんだったんだ」と絶望し恐怖しながら死を悟る。
ただここでエクスくんが間髪入れずに「もう1回やろうよ!」っておっこちかけたクロムくんの腕掴んじゃうんですよね。
自分の価値が見出せなくなった瞬間に、「クロムと一緒にベイやるの楽しいからボクともっと遊ぼうよ」って他でもない自分を負かした相手に存在価値を付与されちゃったらそりゃもう神様よ。
これはもうタイミング。多分アマチュア時代とかにあってたらそこまでじゃなかった。
人は一番弱った瞬間に手を差し伸べてきた相手に抗えない。
(もしエクスくんが自分と同じタイプだったら速攻自信無くして引退してたと思う)
挙げ句これはもう呪いみたいなもので
神格化すると同時に黒須エクスっていう存在が天井になっちゃったんですね。
これが挫折しながら這い上がってきたブレーダーなら悔しいって土握りしめながらいつかお前を越えてやる!!ってなるんだけど、彼はそうじゃないから
「負けた自分を必要としてくれるすごい人!自分もこれになりたい!」って方向に進んでしまう。
そして彼が憧れてるのは黒須エクスの内面的な強さだけども、内面なんて似せようがないから外側ばかり真似しようとする。
口に合わない寿司だって食べる。意味ないどころか自傷行為になってることに気づかないで。
ここまで読んで大袈裟だなって思う人もいるかもしれないけど、
クロムくんみたいなタイプってプロを目指すブレーダーの中じゃ珍しくないと思う。
そもそも黒須エクスの方がイレギュラーな存在なので。自己顕示欲も承認欲求も持ち合わせてないのにプロ目指す方が圧倒的少数派のはず。
決してクロムくんのメンタルが特別弱いって話じゃなくて、メンタルはよくも悪くも人並みなんだけど、その
人並みのメンタルには扱いきれない才能と実力があったせいで自分が自分に置いてかれちゃったんですね。
当然そんな状態は非情に不健全なのでどんどんガタが出てくる。
どれだけ黒須エクスみたいになりたくても、今までと違って
結果が伴わないし、喜んでやれてた仕事も時間つくれなくてエクスくん本人からブーイング飛んでくるから
苦痛になってくる。
今までできてたことが、どんどんできなくなっていくから楽しさも感じなくなってくる。
皮肉なことに、
楽しめなくなることが一番黒須エクスっていうブレーダーから遠のくことになるのにね。
そしてやっと念願の頂上に辿り着いたらエクスくんから「ペンドラゴン辞める」って言われる。
なんだろうな、このやっとの思いで手に入れた宝箱が開けたら空っぽだったみたいな。
描写されてないからわかんないけど怒りとか悲しみより虚無感の方がすごそう。
多分理解して実感を得るまで数日、それ以上かかってると思う。
黒須エクスっていうどく状態で元々HP赤だったのがここで1回0になってそう。
そしてエクスくんはエクスくんで、一話でバードくんに語ってたことも嘘じゃないと思うんだけど、脱退自体はもっと前から考えてたんじゃないかな?
シグルさんに「全身全霊でぶつかれば2人に勝てるブレーダーなんてお互いしかいないんじゃないの」って言われた時に彼の中で選択肢が生まれたんだと思う。
クロムくんの言う通り、頂上にいれば何もせずとも強敵が現れてくれるし、挑戦者が自分達より強い可能性だって当然あるのに、その頃にはもう
クロムくんと戦うっていう選択肢が大きくなりすぎちゃって、
気づかないまま天秤が戻らなくなっちゃった。
そうして「あ、いるじゃん」の場面で、
「ボクが挑戦者になったら最近つまんなそうだったクロムも楽しいし嬉しいよね?」って結論に着地する。
じゃあなんだよ
黒須エクスの存在は龍宮クロムにとって悪影響でしかなかったのかよって言われると全然そうじゃなくて、
エクスくんとチームメイトだったからこそ張り合えて成長できたっていう実感をちゃんともてたんですよ。※漫画版15話からの引用
ひとりで活動してた頃の彼は
過程より結果重視の人間だったけど、結果としてエクスは脱退するけどチームメイトだったおかげですごく強くなれたなっていう過程を重んじられるようになったんです。
だからショックだけどもエクスがいなくなるのはしょうがないっていう風に考えられるようなったんですけどその矢先、
仮面Xの放った台詞で全部白紙になっちゃうんですよね。
「気を使って負けてくれたんだよね」って全力出して勝てなかった相手に言われたくない言葉堂々の第一位でしょ。
これ多分仮面Xはね、ほんと悪気ないんだと思う。悪気なければいいのかって話でもないんですけど。
先述した通り彼の中で龍宮クロムと戦う=とんでもなく楽しいことになってるので、身も蓋もない表現をするとこの時のバトルは【期待外れ】で【物足りなかった】んじゃないかなって……。
オーバーキル。
人間キャパオーバーなことが起こると、無理矢理にでも整合性取ろうとして自分の中で理由をでっちあげたり記憶を改竄しちゃうことがあるんですけど、龍宮クロムという人間にとってはそこに至るレベルの出来事
だったんじゃないですかね。
だってよく考えて見てくださいよ、
頂上まで登っちゃったらもう後はそこに居続けるか落ちるかの二択なんですよ。
そんな中で全力出したのに勝てなかった相手が、「今のは気を使ってくれたんだよね、頂上だと今とは比べものにならないくらいのバトルをしてくれるんだよね」って語りかけながら今から自分の首取りに来るんですよ。
そりゃ壊れない方がおかしいでしょ。
そして最初は自分が仮面Xになろうとしてみたり、仮面Xのいるペンドラゴンを再現しようとしてシエルくん引っこ抜いてきて、なんとか現実を受け入れられる形にしようとするんですけど上手くいかないんですよね。
これほんとになんの根拠もない憶測なんですけど、仮面Zに関しては割とすぐにこれ違うなってなったんじゃないですかね。
いやそらそうやろって常人なら思えるんですけど、壊れちゃった彼はもう現実に対する解像度がめちゃくちゃ下がってるので、手探りでしか目の前を認識できないんですよ。
でもそんなことしてる間も、チームペルソナの仮面Xが視界に入って来ちゃうからバグを起こす。
おかしいな、仮面Xは黒須エクスは自分の元から去っていかなかったはずなのに、エクスはここにいるはずなのに、チームペルソナのあいつは偽物なんじゃないか、そうだよねだってほらエクスここにいるじゃん!!
の結果が今なんじゃないかなって私は思ってるんですけどみんなはどうですかね。
ここまで全部冷静な分析でもなければクロムくんが好きだからとかでもなく筆者が勝手に共感し過ぎてこれに行き着いてるだけです。
クロムくんは基本受け身でエクス本人をどうこうしたいとかは思ってなくて、ただ必要とされたかっただけだと思うので
イマジナリーエクスが理想のエクスというよりは、本物のエクスを否定する為に整合性を取る為の存在だと認識してます。
ただ本物を否定する為のものなので似てないんですよね。笑
ちなみにここまで全部お互いに無自覚。
って思ってたのにいやなんでバードくんに視認されてんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!
話し変わってくるだろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
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余談
自己保身の末エクスくんに執着することになったクロムくんと違って、シエルくんは画面越しに形成された憧れと思い込みでああなってるので私は彼の方が心配だよ。
SNSやらせたら絶対良かれと思ってガセ拡散したり冤罪生み出すタイプだよ彼は……。